顔面・眼のまわりの
ピクツキに注意(1)


美唄市医師会・伊藤和則

眼の周り、または顔面の筋肉が自分の意思とは関係なくけいれんする病気です。最初、症状は軽く数日で改善しますが 、疲労・ストレスなどが続くと徐々にピクツキが大きくなり、周囲の人にも気づかれるようになっていく病気です。

1.眼瞼けいれん
眼瞼けいれんは、目の周囲の筋肉が自分の意思とは関係なく力が入る病気で、中高年に好発します。眩しさを感じたり、眼が パチパチすることから始まります。その症状は明るい場所や神経疲労で悪化し、徐々にひどくなると眼瞼を閉じる力が続くように なり日常生活に支障をきたすようになります。症状の進行は比較的ゆっくりですが、そのまま放置して自然に治る病気ではありません。

2.片眼顔面けいれん
顔面神経が圧迫されることにより、眼の周りだけでなく口の周りの筋肉までピクツキが及びます。症状は片方の眼の周りの軽い ピクピクしたけいれんから始まり、次第に同じ側の額、頬、口、顎などへ広がっていき、持続的なけいれんが起こります。 顔がつっぱりけいれん側の筋肉の麻痺が生じてくることもあります。

3.治療
心身の安静、サングラスの装用や点眼薬の使用によりある程度は軽減します。対症療法として右記以外に内服薬、顔面神経ブロック 、手術などが行われていますが、原因不明のため根本的な治す治療は現在のところ確立されていません。 そこで近年ボツリヌス毒素による治療が試みられています。
(筆者紹介/美唄労災病院神経内科)

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