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慢性腎臓病 (CKD:Chronic Kidney Disease) とは 美唄市医師会・松江 弘一 |
慢性腎臓病(CKD)とは糖尿病高血圧症 脂質異常症(高コレステロール血症)などの心血管疾患・代謝性疾患や腎炎などの原疾患が多く含まれ
要因は問わない腎機能異常の病名です。 十数年ほど前からすすめられている腎機能異常の重症化を予防し、慢性腎不全による透析治療への進行を食い止めることと、 脳血管障害や心筋梗塞などの発症抑制する事を目標にした施策があります。 慢性腎臓病(CKD)の腎機能障害の初期には自覚症状は少なく、早期にCKDを発見・診断し、なるべく進行しない様に良質で適切な治療を続け 重症化を防ぐ事で、透析療法や腎移植治療にならないようにする目的です。 実際、糖尿病の重症化予防や高血圧症・IgA腎症の治療などの原疾患の治療進歩の積み重ねが新規透析導入患者の数が全国で4万人台と、 ここ数年横ばいになってきました。 今まで腎臓病は治療法がないと言われましたが、早期に診断し早期治療が可能に成ってきています。 健診でタンパク尿や血尿を指摘されたり、貧血、倦怠感、むくみの症状が出るなどの症状が出ると慢性腎臓病(CKD)が進行している可能性があり、 もとに戻すことはきわめて難しいとされています。 慢性腎臓病CKDの治療は基礎疾患の治療をかかりつけ医のもとで、日々の生活習慣の改善、 食事療法や薬物治療による血圧管理、貧血改善、脂質管理、血糖管理、などを総合的におこなうことが重要です。 美唄市でも健診での保健指導や受診奨励を積極的に行い、医師会・かかりつけ医と腎臓専門医療機関との連携診療を進めているところです。 (執筆者紹介/市立美唄病院医師) |