高血圧A
「血圧」って何?

美唄市医師会・山口 康一

今回も健康上重要な血圧のお話です。
多少難解ですが何卒宜しくお付き合い下さい。
1.血圧とは「何」を測ったものなのか?
心臓が1分に送り出す血液量(心拍出量)と血管を流れる際の拡張具合(血管抵抗)によって決まります。
さらに、心拍出量は、心臓が1回の収縮で送る血液量と心拍数の掛け算で計算されます。

血圧=心拍出量X血管抵抗であり、収縮期(上の)血圧と拡張期(下の)血圧にどの程度関与しているかをお示ししました。
2.上の血圧(収縮期血圧)、下の血圧(拡張期血圧)って何?
@上の血圧
共に心臓の収縮力を表す、毎分4?6?の血液を全身に送る「心拍出量」と「心拍数」は上の血圧の中心です。 塩分・水分の過剰摂取で上昇しますが、対応として減塩あるいは利尿剤を使用。さらに、心拍数が増えた時は、薬剤で抑制・降圧を試みます。
A下の血圧
心臓から体に送られた血液は、大動脈が膨れ一旦一部が留まった後に押し出される時の血圧が下の血圧です。 硬い末梢動脈では、高い「圧力」でなけなければ血液が流れ難く、抵抗が高い血管の性状が下の血圧を高くします。
また、肥満も大敵で、体重の増加により皮下脂肪層が増加し栄養血管の毛細血管が延伸(約1km/体重1kg増加当)されます。
心臓は時に心拍数を増やして毛細血管にまで血液を送るので、体重増加により下の血圧も上の血圧もあがります。 平凡ですが、最も難しい禁煙、規則正しい食生活・睡眠確保、適度な運動が効果的です。
まとめとして、「高血圧」とむきあうには「血圧」とは何かを知って頂きたく2回に渡りお話しました。
(執筆者紹介/コミュニティーホーム美唄施設長)