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知っておきたい応急処置、 ケガをした時の「ライス」の話 美唄市医師会・神谷 行宣 |
雪やコロナで出掛けることも少なかったと思われますので、これからの季節は思いっきり屋外で活動したいと思っている方も
多いのではないでしょうか。 ただし、家で過ごす時間が長いと身体は鈍るものです。筋力やバランス感覚が落ちてしまっているかもしれません。 「久しぶりに遠出をしたら転んで骨を折ってしまった!」といったことがないように注意が必要です。 けがはしないに越したことはありませんが、もしもの時のために、応急処置についてのお話をしたいと思います。 応急処置の基本は、RICE(ライス)(処置)になります。 これらを適切に行うことで、損傷した部分の腫脹(しゅちょう)(はれ)を予防し、症状の悪化を防ぐことを目的としています。 Rest(レスト)(安静):患部を副子やテーピングなどで固定します。手元に適切な副子がない時などは、段ボールとテープなどを使うことも有用です。 Icing(アイシング)(冷却):患部を冷却します。ビニール袋に氷を入れ、15分程度冷やしたら外すのを繰り返します。 Compression(コンプレッション)(圧迫):包帯などで患部を軽く圧迫することで、内出血や腫脹を予防します。 Elevation(エレベーション)(挙上(きじょう):損傷部位を心臓より高い位置に上げることで、腫脹の軽減を図ります。 これらはスポーツの現場でよく行われている応急処置ですが、日常生活で起こりうる多くの「けが」にも対応できるもので、必要な時は参考にすると良いかと思います。 なお、これはあくまで応急処置ですので、明らかな手足の変形がある時や異常な痛みや腫れがある時は、早めにお近くの整形外科へ受診してください。 (執筆者紹介/北海道せき損センター整形外科部長) ![]() |