介護医療院について
美唄市医師会・城下 紀幸

介護医療院をご存知ですか?
介護が必要で在宅での生活が困難な方の受け入れ先として、わが国には介護療養病床(病院)、 介護療養型老人保健施設、特別養護老人ホーム、グループホーム、有料老人ホームなどがあります。
その中で国の方針により、介護療養病床が2024年度から廃床になります。
そのかわりというわけではありませんが、2018年度より介護医療院が創設されました。 介護医療院とは医療が必要な要介護者の療養と生活支援施設としての在宅機能を有することで 他の医療機関や施設からの受け入れが可能な介護保険施設です。 当直医師や夜勤看護師、介護職員を配置し、経管栄養や喀痰(かくたん)吸引、 インスリン注射などの日常的な医学管理やターミナルケアを実施する体制がとられています。
さらに医療、介護だけではなく、住まいとしての機能を併せ持ちプライバシーにも配慮して、 多床室については家具やパーティションやロールスクリーンなどの組み合わせで対応しています。
介護医療院の許可は北海道の場合は北海道知事が介護保険法に基づき事業所を介護医療院事業者として指定します。 厚生労働省がまとめた2020年12月末の開設状況は全国で562施設、3万5005床。北海道は31施設、1748床です。
要介護者の在宅介護でお困りのことやご苦労されていることがあれば相談にのりますので気軽にご連絡ください。
(執筆者紹介/しろした内科・小児科クリニック院長)