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早食いの弊害 美唄市医師会・清水 透 |
糖尿病の血糖管理において食生活の改善は重要です。 食事の内容、カロリー制限などに気を配っている事でしょう。 では、早食いは食後血糖にどのような影響を与えるでしょうか。 @早食いは食事の味わいを楽しむことなく、ひたすら食べることで満足感を得るため、質より量となり食べ過ぎにつながります。 Aよく噛むことが大事です。よく噛むと、舌や歯の感覚器から刺激が脳に伝わり、脳の視床下部にある食欲中枢を抑制します。 また、交感神経が刺激されて脂肪細胞におけるエネルギー消費が増えます。 B糖尿病の方では、食事時間が短いと肥満度が高くなる可能性があります。 C食事を5分間または15分間で摂取させたところ、5分間群で食後血糖がより高かったことが報告されています。 このように早食いは食べ過ぎや肥満に結びつき、糖尿病の血糖コントロールの悪化を引き起こしかねません。 それでは、一日の食事回数はどうでしょうか。 食事の回数を減らすと脂肪の合成が高まり、体脂肪が増える可能性があります。 もちろん一食で摂取できる量には限界がありますので、一日の食事カロリーが単純に減れば体重も減るでしょう。 力士は一日二回の食事でカロリーをかなり多くとりトレーニングをつむことによって体重を増やしていると言われています。 しかし、空腹時間が長すぎれば体にはストレスがかかりますので、適切な食事回数が勧められます。 朝食を抜かず一日三食、腹八分目、ゆっくり味わって食事を取りましょう。 (執筆者紹介/花田病院副院長) ![]() |