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フッ化物洗口事業について 美唄歯科医師会・孫 泰一 |
日本では新潟県がフッ化物洗口の先駆者であり、昭和45年に始められました。 現在まで、12歳時のむし歯の保有率が全国で一番低い状況が続いています。 残念ながら北海道また美唄市のむし歯の保有率は、全国平均を大きく上回っています。 日本ではフッ化物洗口に関しては、ごく一部の歯科医や医師の偏見により、 ゆがめられた情報が伝えられているために間違った認識を持っている人がいらっしゃるのも事実です。 少なくとも彼らが科学者の一員の自覚があれば、既に世界中の研究者が出した純然たる疫学調査やエビデンスにより、 その効果は実証されている事実に目を背けているのが私には不思議でなりません。 学校などで行う集団フッ化物洗口のメリットとしては、生えたての最もむし歯になりやすい時期に行え、またその継続性が保たれます。 実施している施設内のすべての子どもたちに効果が現れます。 これは障がいのある子どもなどや、 むし歯のリスクの高い子どもたちもフッ化物の恩恵を受けることができ、経済格差によって近年生じているとされる健康格差の縮小につなげることができます。 また学校・園における保健活動全般の活性化を促し、自分の歯と口の、そして健康全般に対する関心と理解を深めることが出来ます。 平成25年より美唄市では全ての公立の幼稚園と小学校で始められました。また空知管内全体をみても、現在までに実施されていないのは月形町だけです。 美唄市での効果が出るまでには、もうしばらくかかると思われますが、実際のデーターが出て皆様が納得する日も間近と確信しています。 (執筆者紹介/孫歯科医院院長) ![]() |