知覚過敏
美唄市医師会・齋藤 有美

冷たいものを食べたり飲んだりするときに、ムシ歯でもないのに、一時的に歯がシミることはありませんか? このような痛みを感じている方は、知覚過敏かもしれません。
日本人の約3人に1人が知覚過敏であると言われています。 知覚過敏は、歯グキが下がったり、強すぎるブラッシング、歯ぎしりなどによって少しづつ悪化していきます。
知覚過敏は、歯のエナメル質の内側にある「象牙質」と呼ばれる歯のやわらかい部分が顔を出すことで起こります。 健康な歯の表面はエナメル質で覆われ、外側からの刺激から歯を守ります。このエナメル質がはがれたり、歯周病や加齢で 歯グキが下がったりして象牙質が顔を出すと、象牙細管という細い管を通じて歯の神経に刺激が伝わり、激痛を引き起こします。
知覚過敏で歯がしみるのを防ぐには
・知覚過敏用ハミガキ粉を使う
・強い力でブラッシングをしない。毛先のやわらかいハブラシを使う
・歯のかみしめ、歯ぎしりをさけるために、睡眠中マウスピースを使用する
・お口の健康を保つことにより、歯グキが下がる原因となる歯周病を予防する
・定期的に歯科医の検診を受け、知覚過敏ケアや治療について相談する
(執筆者紹介/北海道中央労災病院せき損センター歯科医師)