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小児の症状 咳・鼻水について 美唄市医師会・小川 泰弘 |
前回の発熱と同様に多い主訴(受診の原因の主となる症状)です。 咳や鼻水も発熱と同じように、もともとは「セイギのミカタ」なのです。 「咳」をすることで空気の通り道(気道)をきれいにして、細菌やウィルス(病原体)の侵入を防いで気管や肺を守ります。痰は気道からの分泌物で 悪いものを包んで外に出しています。しかしながら、次の場合は早い対応(受診)が必要です。 @咳で飲んだり食べたりできない時 Aゼーゼー、ヒューヒューして苦しそうで横になれない時 B胸を痛がる時 C声がかすれて息苦しそうな時 D何かを飲み込んだ疑いがあり、咳き込みが激しい時。 「鼻水」も鼻や喉に入った病原体や花粉などを吸着して外に出したり侵入を防ぎ、また吸い込む空気の加湿をしたり、正しい作用なのです。 風邪や花粉症の時には、侵入物を洗い流すのに普段以上の鼻水を出しています。また逆に鼻詰まりとなると小児の場合、耳管に逆流して中耳炎となったり、 空気の通り道である鼻腔に隣接する副鼻腔に膿みがたまる副鼻腔炎(蓄膿症)になったりします。 鼻水は咳の原因にもなります。小児の2週間以上続く咳の6割は鼻が関連していると言われています。鼻腔が狭いため、あふれた鼻水が喉の奥に垂れて来るのです。 近年、咳や鼻水を積極的に止める治療は行なわれなくなり、症状の原因に対しての治療や、痰や鼻水を出しやすくするような治療になってきています。 「こどもの様子をみて、すぐに病院へかかった方がよい」と判断する症状を目安としてまとめたパンフレットです。参考にしていただければ幸いです。 (下のホームページからダウンロードできます) http://www.hokkaido.med.or.jp/hokkaido/pdf/kodomo_all.pdf (執筆者紹介/市立美唄病院小児科医長) ![]() |