入れ歯と上手に付き合って
豊かな毎日を過ごしましょう

美唄歯科医師会・宝崎さゆり

皆さんは現在自分の歯は何本あるでしょうか?
歯を失うということは大袈裟に思うかもしれませんが、動物にとって命に関わって くることです。 しかし、人は食べ物を柔らかくしたり入れ歯を作ったりで、歯を失っても長く生きられていますよね。 そんなすごい入れ歯ですが、気持ち悪い、痛い、外れるなどでうまく使えていない方も多いのではないかと思います。入れ歯を 上手に使うにはどうしたらいいでしょうか。
まずは入れ歯の性格やメリットを理解しましょう。入れ歯を入れることで噛む力をアップします。口元に張りが出て若々しさを保ちます。 発音を回復します。残っている歯を保護します。顎の位置を保ちます。 しかし、入れ歯は人工的に作られたものなので、噛む力は自分の歯の3分の1くらい、片方だけに力をかけると横転しやすい、 前歯の内側から外に向かってかかる力で外れやすい欠点があります。
これらを踏まえてまず慣らしてみましょう。痛くなければ頑張って一日入れてみてください。少し慣れたら食事の練習で、 初めは柔らかい物や小さく切った物を奥歯でゆっくり噛んで、左右両側均等に噛んでください。痛ければ、慣れでは解決しないので 歯医者へ行きましょう。次に発音の練習です。話しにくいサシスセソ、タチツテトを声に出す、新聞や本を音読するなどしてみてください。 床の形を変えることで話しやすくなることもあります。一番大切なのは使いやすくなるまで諦めずに歯医者に何度も通うことです。 そして若々しく豊かな生活を送りましょう。
(執筆者紹介/宝崎歯科クリニック院長)