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入れ歯の清掃と保管について 美唄歯科医師会・高橋 典弘 |
歯を失った際に用いられる治療法の一つとして、入れ歯(義歯)による処置があります。 入れ歯を不衛生に使用していると、残っている歯の新たな虫歯や歯周病・口臭・口内炎・粘膜のただれ・口腔カンジタ症(カビの仲間) などの原因となります。また、口の中の細菌が体内に入ることで誤嚥性肺炎を起こしたり全身状態へ悪影響を及ぼします。 食事を終えたら、入れ歯を外してお口の中もきれいにし、入れ歯もきれいにする必要があります。清掃には普通の歯ブラシや入れ歯用の ブラシを使用してください。 清掃のポイントとして、歯ぐきに接する部分、入れ歯の歯と歯の間、歯にかける金属のバネの部分の汚れをブラシでおとしましょう。 歯磨き剤には研磨剤が含まれている場合があり、入れ歯が削れて傷つくことがあるので使用を避けましょう。熱湯や漂白剤も入れ歯の 変形の原因になります。また、洗う時は入れ歯が手から滑って落ちても壊れないように、洗面器などにお水をためた状態で洗いましょう。 市販の入れ歯洗浄剤はお茶・タバコなど嗜好品の種類によっても異なりますが、1週間に2回以上は使用すると良いでしょう。 就寝時は歯ぐきを安静にして血行を良くすることも大切ですから、入れ歯を外して寝ましょう。(特に歯科医師から指示がない場合)。 入れ歯は乾燥に弱く変形の原因になりますので、専用の容器に水を入れて清潔に保管しましょう。 お口の中は、年齢とともに変化します。入れ歯を快適に長く使うには、たとえ異常がなくても半年から1年に一度は歯科医院で 定期検診を受けることが大切です。 (執筆者紹介/たかはし歯科医院) ![]() |