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「自分は睡眠時無呼吸ではない」と思っている皆さんへ 美唄市医師会・花田 太郎 |
このコーナーで、何度か「睡眠時無呼吸」に関してご紹介しました。その文章を読みながら「自分は違う」と考えている方もきっと多いでしょう。 では、眠っている最中に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」にかかっている人の割合はどれくらいなのでしょう。 医学文献によっては30〜60歳の中年男性の24%、女性の9%に睡眠時無呼吸があるといわれています。その症状は「イビキ」「眠っている間に呼吸が止まる」 だけでなく「日中の眠気」「熟眠感が無い」「起床時の頭痛」などがあります。高血圧、狭心症、脳こうそく、糖尿病、逆流性食道炎も睡眠時無呼吸症候群の よく知られた合併症です。 さらに、ご夫婦が別々の寝室で寝ていることによって、お互いのイビキや無呼吸に気付かないケースも見られます。また、女性は閉経後にイビキをかく頻度が高く なり、高齢者の睡眠時無呼吸症候群患者は日中の眠気を感じにくいようです。 睡眠時無呼吸症候群を治療することで、イビキや無呼吸、日中の眠気などの自覚症状の改善はもちろん、それに伴う生活習慣病(高血圧、糖尿病、肥満)などの改善も 期待できます。 睡眠時無呼吸症候群の治療を行うと、治療しない場合に比べて10年は寿命が延びるといわれていますので、気になる方は病院を受診してみてください。 (執筆者紹介/花田病院院長) ![]() |