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白血球について 美唄市医師会・城下 紀幸 |
「白血球」とは、どのような細胞で、どんな働きをしていて、数値に異常が出た場合に何を意味するのか、皆さんはご存じですか? 白血球の種類には、顆粒球(好中球、好塩基球、好酸球)、リンパ球、単球があり、いずれも生体防御に関して重要な働きをします。 好中球・・・殺菌能、貧食能が重要な機能です。 好酸球・・・寄生虫に対する貧食破壊作用と即時型アレルギー反応に関与します。 リンパ球・・・免疫反応の中心的役割を果たします。 単球・・・細菌や真菌、異物の貧食・消化を行うとともに免疫反応を引き起こす役割を果たします。 では、病院で白血球の数値について指摘された場合、何を意味するのでしょうか。末梢血中の白血球数は4,000〜9,000/ulになるよう 調節されており、この範囲内にない場合にはつぎの病気が疑われます。 多い場合〜感染症や中毒、腫瘍、急性出血など。ただし、感染症があって一時的に増加している場合は、感染症が治まれば正常値に戻ります。 病気以外でも、喫煙する方や、もともと数値が高めの方もいますので、程度によって病気ではない場合もあります。しかし、白血病や腫瘍性の 病気で増えている可能性もあるので、その病気を治療することが必要です。 少ない場合〜再生不良性貧血、白血病、ある種の感染症など。病気以外でも、放射線照射や抗がん剤投与後にも減ることがあります。また、自己性疾患や アレルギーなどでも異常値を示すこともあります。 白血球の異常値を指摘された場合は、医療機関を受診してその原因をはっきりさせることをお勧めします。 (執筆者紹介/しろした病院院長) ![]() |