![]() |
頭痛について 美唄市医師会・輿水 修一 |
私の専門の神経内科はパーキンソン病や脳卒中、認知症などの頭の病気を診療する科ですので、頭痛も重要な病気です。 今回は頭痛、特に片頭痛や筋緊張性頭痛などの慢性頭痛(機能性頭痛)について紹介させていただきます。 CTやMRIで特に異常がないのに日々頭痛に悩んでいる、という方もいらっしゃると思います。このような頭痛を慢性 頭痛(機能性頭痛)と呼びます。この慢性頭痛の代表が片頭痛と筋緊張性頭痛です。片頭痛というと、頭の片側が痛い頭痛 であると思う方も多いと思いますが、頭の両側が痛む片頭痛の患者さんも多いのです。 片頭痛の特徴は @頭の片側または両側が脈打つようにズキンズキンと痛む A階段の上がり下がりなど、体を動かすことで痛みがひどくなる B寝込んでしまうことが多く、日常生活に支障が出る C吐き気やおう吐があったり、普段気にならない音や光がとても嫌な感じになることがある D頭痛の発作は月に1・2度、多くて週に1・2度 です。 片頭痛発作には有効な薬がいくつかありますが、発作回数が多い場合(例えば月に10回以上)には、片頭痛の予防薬を 処方することがあります。また、頭痛発作の回数があまりにも多い場合には、筋緊張性頭痛を合併していることも考えられます。 筋緊張性頭痛の特徴は @痛みの程度はさまざまながらも、日常生活に支障が出るほどではない A持続的に毎日続くことがある B首や肩のこりを伴うことがあるが、おう吐を伴うことはない です。 以上、簡単ですが片頭痛と筋緊張性頭痛についてご紹介させていただきました。頭痛の原因はさまざまですので、近隣の脳神経外科の先生、 心療内科、精神科の先生のご協力のうえで、皆さんの相談にのらせていただこうと思っています。 頭痛について何かお困りのことがあれば、ぜひお越しください。 (執筆者紹介/北海道中央労災病院せき損センター内科部長) ![]() |