市の新型インフルエンザ対策に関して
美唄市医師会・花田 太郎

現在、市内でも新型インフルエンザの患者が増えつつあります。しかし、新型インフルエンザに感染したほとんどの方は 比較的軽症で、数日以内に回復します。熱や咳があっても、必ずしも病院にかかる必要はありません。インフルエンザの 検査希望にて受診される方もいますが、検査キットの精度も万全でないため、安易な受診は避けた方が良いでしょう。 ただし、高熱や体調が非常にすぐれない方、妊娠中の方や慢性呼吸器疾患、慢性心疾患、糖尿病などの代謝性疾患、 腎機能障害、ステロイド内服などによる免疫不全など持病のある方が急な発熱をした場合は、かかりつけ医に相談のうえ 受診してください。受診の際はマスク着用をお願いします。
小児の発熱の原因は新型インフルエンザだけではありません。現在、市内では溶連菌感染やアデノウイルス、マイコプラズマ 感染も流行しています。正しい診断のためにも、夜間救急外来での受診はなるべく避け、通常の診療時間帯にかかりつけ医を 受診するようにしましょう。
また、やむを得ず夜間救急外来を受診する場合、小児では
@呼びかけに答えない
Aけいれん
B意味不明の言動が見られる

などのインフルエンザ脳症が疑われるときや、成人でも先に述べたような基礎疾患のある方や妊婦の方は、事前に夜間救急外来に連絡してください。
(執筆者紹介/医療法人社団慶北会花田病院院長)