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肥満とエンゲル係数 美唄市医師会・有川 元治 |
昨今の物価高の影響で、家計のやりくりに大変なご時世です。 そこでこれを契機に、食費(つまり食事)と肥満を見直しませんか? 近年はエンジェル係数(家計の消費支出に占める子どもに関するすべての費用の割合)に取って代わられた感のある「エンゲル係数 (家計の消費支出に占める飲食費の割合)」ですが、2005年の総務省の家計調査によると、平均世帯では21.6%でした。 現在の日本は「飽食の時代」ということで、肥満の割合が年々増加しています。この肥満は、やがて生活習慣病や脂肪肝を引き起こします。 特に最近はアルコールを飲まない人の脂肪肝から肝硬変に至る「ナッシュ(非アルコール性脂肪性肝炎)」が注目されています。 では、どのくらいのカロリーを摂取したらよいのでしょうか?体重60Kgの人で1日1,400〜1,680カロリーと言われており、 それに対して2000年以降日本人の1日摂取カロリーの平均は1,900〜2,000カロリーと報告されています。 この過剰分が肥満につながります。したがって、この20%の約400カロリー減らせば、月に1.5Kgの減量につながります。 日々のカロリー計算はなかなか大変です。そこで、エンゲル係数(すなわち食費)を20%削減してみてはいかがでしょうか? これなら簡単です。 北海道中央労災病院せき損センター内科では、糖尿病、膠原病、血液疾患は専門外来がありますが、生活習慣病も診察しています。 まずは検査をお勧めします。 (執筆者紹介/北海道中央労災病院せき損センター内科部長) ![]() |