糖尿病と運動

美唄市医師会・中坂光弘

体がだるく疲れやすい、のどが渇きやすく水をよく飲む、空腹感が強くよく食べる、尿が近くて臭いがする。 以上のような症状のある方は糖尿病を否定できません。成人の10人に1人は糖尿病、もしくは糖尿病予備軍と言われています。 血液中のヘモグロビンA1Cを調べると、診断は容易にできます。「知らぬが仏」ほど怖いはありません。気になる方は一度 検査してみてください。糖尿病の予防と治療の基本は、食事と運動と言われています。今回は運動療法について述べます。 4月になり、雪が解けだし、美唄にも遅い春が訪れました。「多くの筋肉が動く有酸素運動」の代表格と言えばウォーキングです。 体全体の3分の2もの筋肉が集まる脚を使い、腕を大きく振り、パッパッとテンポ良く歩けば、お尻から背中の筋肉も動いて、全身 運動になります。しかも、好きなときに場所を選ばず、どこでも一人でできますから、運動療法としては最適です。 また、幸いわが美唄には立派な温水プールがあります。膝や腰への負担が心配な方は、浮力の助けをかり、水中をゆっくり歩くだけでも 効果は十分得られます。
(筆者紹介/なかさか医院院長)