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若者よ ハンバーガーを捨て 納豆ご飯を食べよう 美唄市医師会・柳川利正 |
高齢の方でも朝はパンとコーヒーという方が多くなっています。お米の一人当たりの消費量がピーク時の半分に激減した
原因は、ハンバーガー好きの若者だけのせいだけではないのです。日本がアメリカに戦争で敗れたあと、映画やテレビで見た
アメリカの豊かな食生活は当時の日本人の羨望の的でした。日の丸弁当の日々の中「いつの日か肉を腹一杯食べたい」と
努力を重ね、あのころ夢見た食生活が出来るようになりました。しかし、失ったものも大きかったのです。糖尿病患者は50倍に
増加し、現在の患者数は約750万人、40歳以上では10人に1人が糖尿病といわれています。飽食の時代といわれ、世界中で
いちばん食糧資源を無駄遣いしている日本人。自らのルーツである農村を破壊し食糧自給率40%と先進国中最低となったこの国
。食の安全を外国に任せているうちに日本では使用禁止となっている毒性の強い農薬が母乳から検出されています。
縄文後期以降2千年以上にわたり我々の主食は米と雑穀でした。我々日本人が肉、卵、牛乳などを毎日豊富に食べることが
出来るようになってから、たかだか30数年。こんな短期間では穀類を食べるために進化した日本人の肉体は変化しません。
欧米人よりも長い腸、欧米人にはないこんにゃくを消化する酵素などなど。この民族の体質を無視した食生活の欧米化
は腸に負担をかけ、40年間で大腸ガンによる死亡は3倍以上に増えています。
生活習慣の激増を食い止めるためには地元美唄の新鮮な食材を用い、ご飯、味噌汁、漬物、納豆などを中心とした伝統的な
和食に立ち戻ることが必要なのです。 (筆者紹介/市立美唄病院内科医長) |