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高脂血症と肥満A 美唄市医師会・伊深清次 |
高血圧症(特に高コレステロール血症)では、動脈硬化、さらには血管壁に障害を起こして血栓ができ、動脈閉塞(梗塞)
が起こりやすくなるとされています。肥満の方に食事指導をする際、「あまり食べていない、水を飲んだだけでも太る」と
反論される方がいますが、水を飲んで体重が増えるのは一時的なもので、各種の清涼飲料水や缶コーヒーなどに含まれる
糖分や塩分を摂り過ぎると太るのです。ペットボトル症候群と言われる急性の高血糖で救急車のお世話になる方さえいるようです。
また、果物なら太らないと信じている方もいますが、それは間違いで甘い果物はどれも相当の糖分が含まれていますので、やはり
摂り過ぎには注意が必要です。もちろんアルコール類もカロリー源ですので、他の食物が消費されずに高脂血症や糖尿病を悪化させ
ることになります。含水炭素、蛋白質、脂肪、野菜やミネラルなどのバランスの取れた食生活が何より大切です。
要するに運動量の割に食べ過ぎるから肥満になるのです。
肥満は脳、心血管系疾患や糖尿病、脂肪肝などのほかに、肺活量を減らしてしまう(内臓肥満)こともありますし、重い体重が
加齢と共に足や腰に負担をかけて変形性膝節症などで歩くこともできなくなる方も少なくありません。
最近はファミリーレストランやスーパーのパッケージ食品にもカロリーや内容(成分)が表示されているものが出ていますので
、参考にしましょう。肥満大敵、足腰の弱る前に肥満を克服したいものです。 (筆者紹介/花田病院医師) |